|
サクサクサクサク音がする。 何の音だろう何の音だろう。 「ママ、音がするよ。サクサクって音がする」 「何言ってるの何も聞こえないでしょうさあ早く学校へ行きなさい」 僕は学校へ行った。 サクサクサクサク音がする。 何の音だろう何の音だろう。 「先生、音がするよ。サクサクって音がする」 「何を言っているんだ何も聞こえないだろうさあ早く問題を解きなさい」 僕は問題を解いた。むずかしかった。 サクサクサクサク音がする。 何の音だろう何の音だろう。 「ねえ、音がするよ。サクサクって音がする」 「何言ってんだ何も聞こえないよ早くサッカーやろう」 僕はサッカーをやった。こけた。 サクサクサクサク サクサクサクサクサクサクサクサク サクサクサクサクサクサクサクサクサクサクサクサク 何の音だろう何の音だろう何の音だろう何の音だろう。 さっくり。 僕の頭に穴が開いた。中から虫が顔を出す。 油ぎった表面は、何だか汚れている。吐瀉物と下水を混ぜて混ぜて混ぜたような色と匂い。触覚をうねうねと動かす。足が一杯あるなぁ。 「やあ、ごめんねうるさくて。もうすぐ終わるからもうちょっと我慢してね」 「いいけど何をしているの?」 「食事さ。食べてるんだよ君を」 「そうか、食べてるのか」 「うんそう」 「うん、分かった我慢する。ゆっくり食べていいからね」 「ありがとう」 虫は頭の中に戻ってサクサクサクサク。 僕は寝た。 おきなかった。 |